AI業界の構造と働き方とオプティムの取り組み ―現代マネジメントⅠ―
駒澤大学経営学部では、実社会で活躍する卒業生や専門家から、業界の現状や働き方を直接学べる講義「現代マネジメントⅠ」を開講しています。
2025年6月17日の講義では、AIを活用したビジネスを展開する株式会社オプティムより、安西氏(2020年経営学科卒業)をお招きし、AI業界の構造や働き方、そしてご自身のキャリアについてお話を伺いました。
登壇される安西氏
安西氏は在学中、「ベンチャー企業論」の講義でオプティムを知り、同社のインターンに参加。先輩方の勉強熱心な姿勢や、向上心の高さに魅力を感じ入社を決意したと語りました。
入社後は企画部門に配属され、その後新規事業の立ち上げへ。新規事業を通じて、製品や顧客対応だけでなく、業務全体の流れやビジネスの仕組みを深く理解することができたといいます。
また、店舗の混雑状況を把握するためにカメラを設置する現場作業にも携わり、「IT企業であっても、現場で手を動かす物理的な業務もある」と語りました。
その後は文書管理系のクラウドサービスの立ち上げに携わりプロジェクトをけん引しました。安西氏が在学していた当時は、データサイエンス?AI教育プログラムはまだ始まっておらず、AIやITに関する専門知識は、入社後に業務遂行の中で学びながら身につけていったそうです。講義では、自らが立ち上げに関わったソフトウェアのデモンストレーションを実施し、契約書などの文書から重要事項を瞬時に抽出?整理する仕組みを紹介しました。
営業職にはネガティブな印象を持っていたが、実際にやってみると全く違ったと安西氏は振り返ります。製品?サービスの理解に加え、顧客の課題解決、契約?法律?お金に関する知識など、幅広い視野を持てる仕事であると感じたそうです。
安西氏は「意外と社会人も楽しいので、あまり心配しすぎず前向きに取り組んでください。」とメッセージをおくりスピーチを終えました。
安西氏のスピーチの後の質疑応答では、次のようなやり取りがありました。「AIは近い将来、会社経営や意思決定も担うようになるのでは?」という質問に対し、安西氏は「AIに代替される部分は確かに増えると思いますが、AIはあくまで"ツール"です。妄信せずに示唆として受け取り、最終的な判断は人間が担うべきものです。」と答えました。「志望業界の見つけ方や、インターンでの志望動機の書き方は?」という質問には「ポイントは"前倒しで動く"こと。早めに行動することで自信が付き、自分に合った道が見えてきます。」と回答しました。
受講後、学生からは「社会人としてのリアルな経験やAIを活用したSaaS事業のリアルを知ることができた」、「文系の駒澤大学卒業生がIT業界で活躍されている姿に勇気づけられた」といった感想が寄せられました。
(T.K)