不動産とまちづくり再開発について ―現代マネジメントⅠ―
駒澤大学経営学部では、ビジネスの現場で活躍されている方々から、業界の実情や働き方を直接学べる講義「現代マネジメントⅠ」が開講されています。2025年6月10日の「現代マネジメントⅠ」は、経営支援NPOクラブのご協力のもと実施されたシリーズの最終回でした。今回は、杉田一志氏と、森ビルで長年活躍された井料敏和氏をお招きしました。
杉田氏による最後の講義テーマは「会計学」。経営理論の基礎として重要な会計指標について、わかりやすく解説していただきました。
登壇される杉田氏
続いて、井料氏による不動産業界についての講演が行われました。井料氏は森ビルが無名だったころから今日の発展の歴史をはじめ、ご自身が携わった赤坂?六本木アークヒルズやラフォーレ原宿のプロジェクトの経験を紹介されました。同社は研修?教育に非常に熱心で、「勉強は学生時代だけではない」「会社は働かされるところではなく給料を貰って学べるところ」と気づかされたとのことでした。
登壇される井料氏
森ビルのような企業は不動産総合デベロッパーとも呼ばれ、私たちの生活基盤を支える重要な役割を担っています。井料氏はご自身の経験をもとに、東京各地(渋谷?新宿?品川等)で進められている再開発の特徴や、街の昔と今の写真を基に解説されました。さらに高層ビルの比較を通じて、「高さがすべてではないが、世界には驚くほどの高層ビルがたくさんある。世界のすごさを感じてほしい」と学生たちにメッセージを送りました。
講義の後半には学生からの質問も寄せられました。「来年から不動産仲介会社に入社します。アドバイスをお願いします」との問いに対しては、「コミュニケーション能力が非常に大切。場数を踏んで経験を積んでほしい」との助言をいただきました。
さらに今回は過去に登壇した関根氏も参加されました。登壇者それぞれが、学生に向けて力強いメッセージを送りました。
左より井料氏 杉田氏 関根氏
杉田氏:「自分が本当にやりたいことを大切にしてほしい」
関根氏:「成績が悪いなら、なぜそうなったかをきちんと説明できればいい。嘘をつかずに自分をアピールして」
井料氏:「社会人1年目のスタートダッシュを大事にしてほしい」
講義終了後、学生たち336人からは以下のような感想が寄せられました。
「不動産業界を志望しているので、今日の講義は非常に役立った」「再開発のような大規模なプロジェクトには、特に高度なコミュニケーション力が必要だと実感した」
講師の皆さま、ご協力いただいた皆さま、貴重な学びの機会をいただきありがとうございました。
(H.K.)